スポーツといえば、先日のWBCや昨年冬のサッカーW杯など日本代表選手たちの活躍が記憶に新しいと思いますが、彼の選手たちがスタジアムに向かうバスの中でイヤホンをつけて音楽を聴いている姿をよく見かけます。
一番つけているのを目にするのが、アメリカのスマートホンなどで有名な某企業製の白いワイヤレスイヤホン、そして先日のWBCでは大谷翔平選手が日本の某有名企業が販売しているワイヤレスヘッドホンをつけている姿をよく見かけました(同じもの欲しいけど高い)。
そのワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンに共通している機能といえば強力なノイズキャンセリング機能があげられます。
ノイズキャンセリング機能とは簡単に説明すると、耳の外でなっている音(外音)をカットして聞こえなくしてくれる機能です。
選手たちは試合前のバスの中では、ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンヘッドホンで周りの雑音をカットし、試合に向けてより集中力を高めているのだと思います。
さて何故ノイズキャンセリング機能が働くと外の音が聞こえにくくなるのか?
そこでは雑音抑制「逆位相」といわれるものが使用されています。
音というのは光と同じで波のように空気中を進みます。
低い音は波の波長が長く、高い音は逆に波長が短くなるなど音によって波形はすべて違います。
逆位相とは、それぞれ波長の違う音の波に合わせて、その音の波と全く逆の形をした音の波をぶつけて、それぞれの音の波を打ち消すことをいうのです。
ややこしいですよね。
図で表すとこんな感じ↓

左が同じ波長の波をぶつけた場合(下の2本線)、音が同じ波形でさらに増幅しているのがわかります。そして右が逆位相の波をぶつけた場合です。
見事に波が消えて直線(無音)になっているのがわかりますよね。
これが逆位相です。わかるけど不思議です。
ノイズキャンセリング機能がついたイヤホンやヘッドホンは本体の周りで鳴っている音の波形を瞬時に把握して、その外音の波形に逆位相の波をぶつけて音を消しているのです。
単純にすごい機能だと思います。
その逆位相、イヤホンヘッドホンだけではなく、補聴器にもその機能が利用されているんです。
ピーピーと鳴る補聴器のハウリング。
補聴器のハウリングの原因は、補聴器で大きくされた音が補聴器本体や耳との隙間から漏れ出し、再び補聴器のマイクに拾われることによって発生します。
そこで逆位相機能の出番です。
ハウリングの原因となる補聴器と耳の隙間から漏れ出した音の波形を、補聴器が瞬時に察知して、真逆の波形の音を出すことによってハウリングを抑えます。
ハウリングの音の波が瞬時に消え去るのです。
本当にもう、どちらも凄い機能です、もちろん考えた人が一番凄い。
さて今回も毒にも薬にもならない雑談を長々と書かせていただきました。
下手な説明でしたが、逆位層の凄さが伝わったでしょうかね。